2019 SUPER GT & ニュルブルクリンク24時間レース車両がシェイクダウン

富士スピードウェイを走る2019 ニュルブルクリンク24時間レース車両
2019年3月20日更新

2019 SUPER GT & ニュルブルクリンク24時間レース車両がシェイクダウン

2019年3月10日、富士スピードウェイで、2019年のSUPER GT参戦予定車両、ニュルブルクリンク24時間レース参戦予定車両のシェイクダウンが行われました。これまでにないほどの取材陣が詰めかけ、注目の高さが伺いしれました。

SUPER GT、ニュルブルクリンク24時間レースともに優勝を目指す

レース車両の改良ポイントなどを発表するブリーフィングには、井口卓人選手、山内英輝選手に加え、カルロ・ヴァン・ダム選手、さらにティム・シュリック選手も参加。開会の壇上に立ったスバルテクニカインターナショナル株式会社の平川良夫社長は「今、暖機走行しているSUPER GTの排気音を聴いてもらえば、音が違うことがわかるはず」と確かな性能アップを約束。
ニュルブルクリンク24時間レース車両は2018年のシェイクダウン時に比べ1ラップ0.7秒ほど速くなっているとのことで、レース本番に向けて良い仕上がりになっているようでした。

撮影にも気さくに応えるカルロ・ヴァン・ダム選手とティム・シュリック選手。

撮影にも気さくに応えるカルロ・ヴァン・ダム選手とティム・シュリック選手。

新発想「サメ肌」塗装のボディ

2018年、クラス優勝を果たしたものの数々のトラブルに見舞われ、多くの課題も残ったニュルブルクリンク24時間レース。特に、激しい雨によってECUの不調になり、コース上でストップしたことは、エンジニアたちの間で悪夢の記憶になっているようです。そこで新たに採用されたのが、水上バイクのECUをベースにした防水ECU。ブリーフィングでは、実際に水に浸してエンジンを動かす実験動画も紹介されました。カルロ・ヴァン・ダム選手はこの取り組みに「今年のSUBARUはサブマリンのように水に潜れる」と冗談交じりに期待感を話していました。
そしてもう一つの新しいアイデアが、ボディに施された「サメ肌」塗装。空気抵抗を減らすため、マット塗装を施した上で、一部のパーツの表面をザラザラさせています。確か、サメ肌加工は競泳水着に採用されて話題になっていましたね。これをレース車両に採り入れたのは「自然界から学ぶ」SUBARUらしい取り組みと言えるのではないでしょうか。ただ、どれくらい効果を発揮するかはチームでもまだわかっていないそうで、今後の開発で実証していきたいとのこと・・・。連覇に向け新しいアイデアを積極採用したレースカーの走りに注目です。

全身がマット塗装された2019仕様のニュルブルクリンク24時間レース参戦予定車

全身がマット塗装された2019仕様のニュルブルクリンク24時間レース参戦予定車

2019仕様のニュルブルクリンク24時間レース参戦予定車のフロントフェンダーのサメ肌加工

フロントフェンダーのサメ肌加工を特別に触らせてもらいました!ザラザラしてる・・・

ニュルブルクリンク24時間レースチームの記念撮影の様子

ニュルブルクリンク24時間レースチームの記念撮影

2018年の雪辱を晴らすべくSUPER GTを大幅に改良

2018年は1勝を勝ち取ったものの、リタイヤ3回と悔しい思いをしたSUBARU BRZ GT300の第一の目標は、全レース完走できる信頼性。2018年、課題となったエンジンの信頼性について部品一つ一つから根本から見直すなど大幅な改良を行ってきたとのことです。コーナーの立ち上がり速度やピットでの時間削減など、オペレーションまで含めた総合的な性能アップの取り組みを発表。GT300クラスではタイヤ無交換作戦をとるチームが増えていますが、SUBARUでもタイヤ無交換に対応できるよう、タイヤを新開発するほか、コースごとの傾向の数値化などを行っているそうです。渋谷真監督は、「2018年はリタイヤが多く、ファンに対して申し訳なさを感じている。今年は、最後までシリーズ優勝に絡むレースをしていきたい」と決意を新たにしていました。GTアソシエイションが行った調査によると、GT300クラスではレースに来場したお客さんの約22%がSUBARUを応援しているという結果が出たそうで、応援してくれる多くのファンのためにも飛躍を期待したいところです!

SUPER GTチームの記念撮影

SUPER GTチームの記念撮影

ピットを出るSUBARU BRZ GT300

ピットを出るSUBARU BRZ GT300

真剣に語り合う井口卓人選手、山内英輝選手、渋谷真監督

真剣に語り合う井口卓人選手、山内英輝選手、渋谷真監督

今年は8人!ディーラーから参加のメカニック

今回、ニュルブルクリンク24時間レースに参加するディーラーメカニックのメンバーが発表されました。毎年、全国SUBARU販売店から選抜されたメカニックがレースに参加していますが、今年から8人に増員しています。熟練したメカニックであっても、レースは通常の車両整備とでは全く別物。当初、選抜されたメカニックは戸惑いもあったそうですが、最近は本来の姿を取り戻したようです。辰己総監督は「みなさん優秀なので非常に心強い。まだ集まって3日ですが、顔つきも変わってきました」と、短時間での成長を頼もしくお話しされていました。

全国から選抜された、ニュルブルクリンク24時間レースに参加するディーラーメカニック

全国から選抜された8人のディーラーメカニックたち。ブリーフィングの緊張が解けてリラックスムード?

いつまでも「素人」であり続ける

2008年の初参戦から11年。すでにクラス優勝5回をあげているニュルブルクリンク24時間レース。辰己総監督は「我々はいつまでも素人。プロじゃない」とチームメンバーたちに語っているそうです。「自分がプロだと思うとおごりが出てくる。我々は素人だと思うと、つねに慎重にやれる。そして慎重に確実にやりさえすれば、素人でも成功できる」とお話しされています。何が起こるかわからないニュルブルクリンク24時間レースを無事に走り切るための秘訣として、基本に忠実であることの大切さを語っていました。

リラックスした表情で談笑する辰己英治総監督

リラックスした表情で談笑する辰己英治総監督

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