SUBARU CYCLE FAN CLUB

シリーズ企画「絶景ロードを走ろう」
「ビーナスライン」編

サイクリングにおすすめの絶景ルートを紹介するシリーズ企画「絶景ロードを走ろう」。今回は美しい高原ロードの代表格とも言うべき、長野県のビーナスラインへ。ナビゲーターは今回もモデルでサイクリストの日向涼子さん。全長75kmのビーナスラインのうち、霧ヶ峰から美ヶ原までの片道30km弱、往復60kmの絶景ロードを実走レポートします。

爽快なサイクリングを約束してくれる高原ルート

夏になると避暑を求めて多くのサイクリストたちは長野県へ向かう。北海道でさえ本州と変わらぬ気温を記録するこの頃。日本アルプスはじめ高山の多い長野県なら確実に標高の高い場所を走れる高原ルートがあるので、下界より確実に涼しい世界で走れる。
高原を南北に走るビーナスラインも多くが標高1600mから2000mの地点にあるため、酷暑の夏でも爽快なサイクリングを約束してくれる。

全長75kmのビーナスライン

ビーナスラインとは、長野県茅野市の国道152号を起点(セブンイレブン茅野市ちの店前交差点)に、蓼科高原、白樺湖、車山高原、霧ヶ峰、八島湿原、そして美ヶ原高原までをつなぐ高原ルートのこと。全長は75kmで、茅野市から美ヶ原まで走ると総獲得標高差は2500mに迫る。ただし、標高1500mを超えたあたりから始まる高原地帯だけを走れば、長い登りはなく、アップダウンが連続する爽快なワインディングロードを楽しめる。

ビーナスライン(全線75km)

  

諏訪から霧ヶ峰まで山岳高原ドライブ

と言うことで、今回はビーナスラインのうち、標高1470m地点の霧ヶ峰高原から標高2000m地点の美ヶ原までの高原ルートへ。霧ヶ峰へは、中央高速の諏訪ICを降りて、県道40号線(諏訪白樺湖小諸線)を15kmほど登ってアクセス。サイクリストにはお馴染みのレヴォーグを走らせて、東京からおよそ2時間30分ほどで到着できる。

諏訪湖を一望できる立石公園。ドライブやサイクリングの休憩におすすめ

ちなみに、県道40号線は、サイクリストへの推奨ルートとして長野県が展開する「ジャパン・アルプス・サイクリングルート」(長野県一周サイクリングルート)の一部で、現地に行くと、矢羽と標識で、一部区間は交通量の少ないもう一つの県道40号へおすすめされる。この途中には、諏訪湖を一望できる立石公園もある。

長野県が推奨する「Japan Alps Cycling Road」の標識がナビゲート

峠を繋ぎながら高原ルートを走る

霧ヶ峰高原に到着すると、視界が開ける高原世界が広がる。早速、レヴォーグから愛車を降ろして走り出す。
序盤、和田峠までは上りもありながらも、なだらかな下り基調だ。峠を目指すのに、なぜ下り基調なのか。和田峠自体、標高1500mほどあるが、それ以上に標高が高い地点から走り始めているからだ。
和田峠で登り返して、ここから、緑の山肌が美しい三峰山へ向けた4km少々のヒルクライムセクション。勾配5.4%で上り続けた先のピークに三峰茶屋がある。そこから再びダウンヒルで、扉峠のピークへ。実際に走っていると、「なぜ峠のピークなのに、降り切った地点なのか」と言う違和感を覚えるかもしれない。前述の通り、和田峠も扉峠もビーナスライン上では低めの標高にあるためだ。

和田峠から扉峠へ向かう途中に出会える美しい高原風景

標高1600m以上ある扉峠もビーナスラインの中では低いほう

美ヶ原高原に向けたラスト4kmはヒルクライム

扉峠から美ヶ原に向けては、しばらく小刻みな上りと下りを繰り返しながらのルートになる。高原の美しい景色を楽しみつつ、坂道を頑張り、爽快なダウンヒルをこなしていく。
霧ヶ峰を出発して距離25kmほどで、陸橋部分を抜けて美ヶ原高原に向けた最後のヒルクライム区間に突入。およそ4kmで、平均勾配7.7%もあるので、なかなかハード。
登り口は、ちょうど美ヶ原和田線との合流地点になっている。ちなみに、ここを下っていくと、江戸時代の宿場町である中山道の和田宿へアクセスできる。時間があれば、ぜひ足を運びたいスポットのひとつ。

標高2000mの美ヶ原高原で休憩タイム

霧ヶ峰から走りはじめてちょうど30kmで美ヶ原高原へ。高原一帯には、さまざまなオブジェが点在し楽しませてくれる。その中心に美ヶ原美術館ありが、休憩スポットとしておすすめだ。標高2000mからの眺望を楽しみつつ、定番のソフトクリームとおやきで補給タイム。
ビーナスラインだけを走る場合は、来た道を戻る往復ルートになるため、帰り道のスタミナを残しつつ無理のないプランニングが大事になってくる。

美ヶ原高原美術館の大駐車場。写真手前にはサイクルラックもある

ところで、ビーナスラインの歴史は戦時中にさかのぼる。かつて鉄鉱石を運搬するために国鉄の路線が敷かれたことがはじまりで、その線路跡に作られた道路がビーナスラインになる。昭和56年(1981年)に茅野から美ヶ原高原までの全線が開通している。現在は無料で通行できるが、当時は全部で8箇所も料金所が設置され、開通のための建設費用を賄っていたそうだ。
こんな歴史も知った上で、ビーナスラインを走ってみると、絶景だけでない側面も感じられて面白いかもしれない。

例年4月中旬から11月中ばまで走れるビーナスライン。冬季閉鎖期間は、年により前後するため最新情報はビーナスライン公式ページをチェックしたい。また、土日祝日はクルマやサイクリストだけでなく、多くのオートバイがツーリングを楽しみ道路が混雑しやすい。平日の道の混雑していない日を選ぶなど余裕あるライドを計画することをオススメしたい。

ビーナスライン公式ページ
https://www.venus-line.net/

ジャパンアルプスサイクリング
https://japanalpscycling.jp/

今回走ったビーナスラインのルート
https://ridewithgps.com/routes/43804693

日向涼子さん(モデル&サイクリスト)

広告モデルとして活動する一方で、趣味のサイクリングが高じて、2010年からロードバイクを始め、長年にわたり自転車関連のTV番組、サイクリングイベントにゲスト出演。専門誌でヒルクライムをテーマにした連載をもつ。また、書籍に「<坂バカ式>知識ゼロからのロードバイク入門」「日向涼子のヒルクライムナビ」など。
https://cycle-concierge.jp
http://ryokohinata.com

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