SUBARU CYCLE FAN CLUB

真夏の自転車も快適! 滝を巡る避暑ライド

夏は日中の時間が長い反面、気温や湿度が高く、直射日光があたると消耗も激しくなりますが、工夫次第では快適なライドも可能です。そこで今回は真夏でも涼しく走れる"水辺の納涼ライド"を紹介。青々とした木々の間を抜けて、滝を眺めるショートツーリングに出かけました。

クルマ + 自転車"で涼しく快適に

自宅からすぐに走り始められるのが自転車の良いところですが、クルマを使えば、よりライド環境のいい所まで簡単に移動することができます。今回はせせらぎが涼しげな川沿いから走り始めることにします。

夏のライドは熱中症、脱水症状など、注意しなければいけないことがたくさんありますが、木陰や水辺は比較的気温が低く快適に走ることができます。もちろんしっかりと水分補給をしながら、くれぐれも脱水症状には注意して走りましょう。

今回走るスポットは以下の5か所です。
1.開成あじさいの里
2.洒水の滝(しゃすいのたき)
3.JR山北駅周辺
4.やまゆりの滝
5.高松分校

田園風景を眺めながら、涼感を呼ぶ滝を巡り、さらに木々が生い茂る山道を上るルートを走ります。早朝から走り出せれば、午前中の涼しい時間帯に走り終われる約40㎞ほどの距離設定になっています。

未舗装路もグイグイ走るグラベルロード

今回のルートを走るのに乗ったのはこのバイクです。形状としてはロードバイクに見えますが、未舗装路を走れるようなパーツ類が取り付けられているのが特徴のグラベルロードというタイプの自転車です。

タイヤは太めのものを採用し、悪路でのグリップ力を高めているのに加えて、乗り心地も良好。さらにこのバイクは電動モーターを搭載し、登坂もスムーズに走ってくれるアシスト力も発揮します。ジャンルとしてはグラベルe-BIKEというものになります。

ロードバイクなら敬遠してしまう砂利道ですが、走破性が高いグラベルe-BIKEなら問題なし。夏の季語になっている水を張った田んぼの風景のなかもグイグイ走ります。路面を選ばず、"涼しげな場所"を見つけながら走ることができるのがこの自転車のいいところですね。

満開のあじさい中を縫うように走る

最初の目的地「開成あじさいの里」に到着です。東京ドーム4個ほどの広大な水田地帯の中に、5000株以上のあじさいが鮮やかな姿を見せています。ちょうど見ごろの6月上旬の時期だったこともありますが、のんびりと散策するのには最高でした!

赤、紫、青のあじさいが道の両側に咲き乱れています。ちなみに・・・あじさいの花の色のもとになっているのが「アントシアニン」という色素。通常は赤色ですが、土壌から溶け出したアルミニウムと反応すると青色に変化します。アルミニウムをたくさん吸収したアジサイは青、そうならなかったものは赤色、中間が紫色になるそうです。

懐かしい景色の中をのんびりサイクリング

このあたりを走っていると、なんとも懐かしさを感じさせる景色に数多く出会います。画像の田園風景と給水塔。自分の幼少時代にはなかった景色ですが、なんだか懐かしい気持ちにさせられます。

さて、酒匂川沿いのルートに戻ってしばし走ります。全く路面状況を気にすることなく走れるグラベルロードだと、河川敷の草原の上ももちろん問題なし!ロードバイクの速さも魅力ですが、それでは体験できない頼もしさを感じます。

この日は曇りがちの天候でしたが、新緑の木陰を走るとやはり快適。清々しい空気を吸い込みながら、次の目的地まで走ります。

"名水"が降り注ぐ神奈川の景勝地

酒匂川のサイクリングロードから滝沢川に向うと見えてくるのが、「神奈川の景勝50選」にも選ばれた洒水の滝(しゃすいの滝)です。

赤い橋の奥に見えるのが「一の滝」です。上流に向かって「三の滝」まで3段あり、鎌倉時代の名僧、文覚上人がかつて修行したと言われています。

増水によって、二の滝、三の滝までの道が封鎖されて見ることは出来ませんでした。ただ遊歩道が整備され「一の滝」を高いところから鑑賞することができます。

一の滝の高さは69.3m。全国名水百選にも選ばれた澄み切った水が流れ落ちるその姿は圧巻! ちなみに「洒水」とは煩悩を洗い流す水のこと。流れ落ちるありがたい水にしばし見惚れていましたが、次の目的地に向かって走り出します。

"自転車の駅"で自転車も休憩

洒水の滝を後にして約10分ほど。JR山北駅付近で水分補給をかねて休憩します。ランドマークになっているのが、かつてこのあたりで活躍していたSL機関車「D52」です。線路を走ることはないものの、月に一度、整備運航を行っていて、実際に動く姿を目にすることができるようです。

さて、このあたりは"自転車の駅"に指定されているコンビニや飲食店が多く、サイクリストフレンドリーな場所です。のぼりがあるところには、サイクルラックが設置されているほか、簡単な調整に使える六角レンチや空気入れもレンタルしてくれます。ここからは山道に入るので空気圧チェックをします。自宅でチェックするのを忘れたのですごく助かりました!

約4㎞の山道を上って2つ目の滝へ

さてJR山北駅を後にして住宅街を進みます。道幅が狭くなるポイントが多く、歩行者やクルマはもちろん、猫にも注意しながら安全に。

住宅街を抜けると峠道に入ります。6%くらいの坂道が続きますが、パワフルなアシストをしてくれるe-BIKEなので全く問題なし。スイスイ上ってくれます。

約2㎞ほど上ったところにあるのが、2つ目の「やまゆりの滝」です。峠道の横に見える高さ15mほどの滝ですが、その風情は十分。前日まで雨が降っていたこともあり水量もあって、小さめの滝ですが迫力も感じます。

"郷愁を感じる山里"まで上りは続く

本当はやまゆりの滝で終了の予定でしたが、走っている途中地元の方から「いい場所がある」と聞き、そこに立ち寄ることに。滝からはさらに3㎞ほど上る必要がありますが、自転車のおかげで疲労感はほとんどなし。まだまだ余力はあります。

九十九折の峠道をしばらく走っていくと見えてくるのが「旧高松分校」です。戦後、国の政策によってこのあたりの集落が入植者によって開墾され、分校も開校されました。神奈川県最後の分校として、10年ほど前に閉校になるまで校舎は使用されていたそうです。

閉校になって10年ほどたっていますが、校舎はまだ健在。郷愁を搔き立てられるその姿にしばし見惚れてしまいました。木造の校舎は大きくかなり立派です。

このような分校に通ったことはないのですが、しばらく佇んでいるとふいに懐かしさがこみあげてきて・・・そんなエネルギーに満ちた不思議な場所でした。

急遽訪れた場所はノスタルジックな気分にさせる感慨深いところでした。思い立った時に気軽に行けるような場所にもまだまだ良い場所がたくさんあります。地図だけを頼りにするのもいいのですが、地元の人とのふとした会話の中に新しいスポットへの出会いがあるかもしれないですね。

繰り返しになりますが、夏のライドは熱中症や脱水症状に注意する必要があります。でも水分補給のほか、涼しい場所を選べば比較的快適にライドができます。日本には2500もの滝があると言われています。自宅の近くにも涼めるスポットがあるかもしれないですよ!

  • 取材・撮影/今 雄飛(こん ゆうひ)

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