SUBARU CYCLE FAN CLUB

"SUBARU × 自転車" 歴史探訪シリーズ
"家康"の足跡をめぐる浜松の旅・前編

クルマと自転車でめぐる歴史探訪シリーズ、今回から2回に渡り、"家康"にフォーカスしてお送りします。前編の今回は家康が青壮年期を過ごした「浜松城」とその付近のスポットを巡ります。

家康の出世の足がかりとなった「浜松」をめぐる

クルマと自転車を組み合わせて、快適にスポーツの楽しさ、その土地の魅力を味わう歴史の旅。前編の今回は家康ゆかりの浜松市を訪れました。

サイクリストにとって浜松市は、"ハマイチ"で知られる浜名湖があるなど、サイクリングルートとしておなじみの場所です(ハマイチの体験記事はこちらから)。この人気ルートのほか、グルメや歴史巡りでも愉しめる場所もたくさんあり、特に浜松城は徳川家康ゆかりの地として知られる歴史スポットとして注目を集めています。今回は浜松城をメインに家康ゆかりの地を自転車で旅します。

まずは浜松城付近にクルマを止めて、自転車で走り出します。今回のルートは、
1.浜松城
2.浜松八幡宮
3.新居関所跡
4.中田島砂丘
5.風車公園
以上5か所を巡る、総走行距離約50㎞という比較的ゆるめの旅になります。

最初に訪れた浜松城は、家康が45歳まで約17年間を過ごした城。この城を足がかりに天下人へ上り詰めたこと、さらには江戸時代に城主をつとめた人物が次々と幕府の要職に付くことが多かったこともあり、別名「出世城」とも言われ、パワースポットとしても注目されています。

家康は幼少期に今川義元の本拠地、駿河で人質として過ごし、その後、織田信長の同盟者となって浜松に移り、この浜松では強大な戦国武将、武田信玄と対峙します。

徳川家康は1570年に岡崎城から、引馬城と呼ばれていたここに移り、浜松城と名づけて本拠地にしたといわれています。

城の特徴は「野面積み(のづらづみ)」という自然の石を加工せず積み上げた石垣です。これは戦国初期に見られる工法を採用、見た目は不ぞろいで、しかもスキ間が多く敵に登られやすいという弱点がありますが、排水性が高く頑丈というメリットもあります。この石垣は約400年経っていると推定されますが、今なおその荒々しい姿を残しています。

現在の天守閣は1958年に鉄筋コンクリートで再建されたもの。天守台がのっていた石垣跡はあるものの、江戸時代の絵図にも当時の天守の姿は描かれておらず、本来の姿がどんなものだったかは分かっていないとのこと。再建された現在の城の内部は資料館になっていて、家康所用の甲冑や発見された井戸の跡などが見学できます。

再起を誓った楠をまつる神社

さて次のスポットは浜松城から北東に1㎞ほどのところにある「浜松八幡宮」です。家康は浜松城の鬼門に位置するこの神社を厚く信仰していたと伝えられています。境内には「雲立のクス」と呼ばれる、樹齢千年とされる楠木がそびえています。

1572年当時、織田信長と同盟関係にあった家康は、東側の最前線として「三方ヶ原の戦い」で武田信玄と対決。しかしその戦で大敗を喫し、武田軍の追っ手を逃れこの八幡宮のクスノキの洞に逃げ込んだと言われています。

市街地から20㎞弱。浜名湖へ

次のスポットは浜名湖の南西部にある「新居関所跡」です。市街地を抜けて、広々とした空を感じる浜名湖をかすめて行きます。景色は最高ですが、海から吹き付ける横風に苦戦。ちなみに遠くに見えるのは、太平洋に面した浜名大橋です。

さて浜松八幡から約20㎞。訪れたのは全国で唯一現存する関所建物で、国の特別史跡に指定されている「新居関所跡」です。関ヶ原の戦いが行われた慶長5年(1600)に設置されましたが、地震などで移転を繰り返し、1707年現在の場所へ移ったとされています。

現存している関所の建物は、江戸時代末期に改築されたものですが、関所が廃止された後、学校や役場として長らく使用されたこともあり今もその姿を残しています。

当時の幕府は江戸を守るため全国各地に関所を設置。特に江戸の入り口にあるだけではなく、幕府の直轄地であるこの場所は厳しい取り締まりが行われていました。鉄砲、武器の持ち込みは禁止されていた当時の取り調べの様子も再現されています。派手派手しいスポットではありませんが、趣のある史跡が好みの人にはオススメできるスポットです。

関所を後にしたあたりで、ちょうどランチタイム。浜松といえばいろいろなグルメが知られていますが、今回は様々な部位を味わえるマグロ丼でエネルギーチャージです。海沿いを走ると漁港も多く、海鮮を扱うお店が迷ってしまうほど多く並んでいます。味はもちろんバツグン。マグロずくしですが、部位や調理法によって異なる味わいとと食感が口いっぱいに広がり、あっという間の完食でした。ここからはしばし海沿いを進みます。

ウミガメもやってくる3大砂丘のひとつ「中田島砂丘」

さて浜松編、最後の目的地は、関所から西に約15㎞ほどに位置する「中田島砂丘」です。東西約4kmに広がる砂丘には夏になればアカウミガメが産卵のために上陸することでも知られています。

想像以上に広大! 太平洋(遠州灘)を望むことができ、海から吹く強い風によって砂地の表面に描かれる風紋は自然が作るアート作品のようでした。

ちなみに日本3大砂丘は、諸説ありますが
・鳥取砂丘(鳥取県)
・中田島砂丘(静岡県)
・吹上浜(鹿児島)
と言われています。砂と空だけの荒涼とした風景ですが、しばし見惚れてしまうほどスケールを感じさせるスポットでした。

付近には風車がある遠州灘海浜公園も。"風車"ということで、この辺りはとにかく風が強く自転車で走るにはなかなか大変。約50㎞ほどのルートはいつもならそれほどツラくはないのですが、向かい風のポイントも多くちょっと難儀しました。実際に走る方は注意したいところ。

前編はここまで。クルマまで一旦戻り、後編のスポット静岡市(駿府城付近)に向かいます。次回もお愉しみに!

  • 取材・撮影/今 雄飛(こん ゆうひ)

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