日本の美称として「日の出る国」と呼ばれています。その由来ははっきりとしていないようですが、ちなみに世界じゅうで一番早く日が上る国はオセアニアのキリバスという国でした。日の出といえば元旦の初日の出はめでたい象徴として、ありがたがられています。「一番最初」というのは有難いのはもちろん、1年の計は元旦にありというくらいですから年始から縁起がいいモノです。
本州で一番早い日の出を見に行ってみよう。


日本においては新年を迎える1月1日は、南東に行くほど日の出が早くなり、本州では最東端の千葉県犬吠埼がもっとも初日の出の時刻が早くなり6時46分に日の出となります。
ただ標高ゼロメートルという場所に限定した場合です。もっとも早い場所としては富士山山頂(標高3776m)で6時42分と4分ほど早いということ。とはいえ、サイクリストの皆様におきましては自転車にからめて初日の出と共に新年を走り出したいものですね。
そこで比較的温暖で走りやすい千葉県銚子市での日の出&サイクリングツアーをご紹介します。
とはいえ銚子は風が強い日が多いのです。いくら温暖といっても冬の強風に晒されると体温を奪われて寒い思いをしますので、防寒着はしっかりと用意をしておきましょう。
銚子の初日の出は近年人気を集めていて、およそ5万人の観光客が訪れるとのこと。車両の交通規制や、施設への入場制限が当日はありますので、時間に余裕をもった行動と、状況の確認をしておきましょう。

今回のスバルは、インプレッサ・e-BOXER。先進のパワーユニットで滑らかな加速を愉しめます。当然アイサイトの恩恵で、ライド後の疲れた身体でも安心セーフティーなドライブで帰路につけます。車内空間は、レヴォーグに比べるとややコンパクトで、自転車はリアシートを倒してギリギリ1台なら積めました。もちろんホイールを取り外すなどの工夫をすれば、複数台の積載は可能でしょう。
さて、銚子の日の出スポットはいくつかありますが、直球で楽しめるスポットをご紹介します。

今回の自転車もロードバイクですが、大きめのサドルバッグとハンドルに装着できるフロントバッグを搭載。なぜなら大量にゲットした特産品を格納するため。観光地へ行くときの必須アイテムですね。
君ヶ浜が日の出のベストスポット

「君ヶ浜しおさい公園」から見る君ヶ浜と犬吠埼灯台
ナンバーワンはやはり犬吠埼灯台が見える君ヶ浜でしょうか。君ヶ浜しおさい公園の中央部には、初日の出の上る方位を示す標があります。当日は当然混雑をしますので、ベストスポットは出たとこ勝負ですが、なにしろ海岸、広大に開けた場所なのでどこでも記憶に残るような写真が撮影できると思います。
付近には無料駐車場が数カ所ありますので、うまく利用をしてください。ただし午前2時前後から混雑が始まるとの予想されていますので、時間には余裕をもって行動してみてください。

銚子ポートタワー

地球が丸く見える丘公園
また日の出の時間は放射冷却で非常に冷えます。防寒着をお忘れなく。
施設を利用した日の出スポットとしては、「銚子ポートタワー」「地球が丸く見える丘公園」がおすすめ。いずれも入場制限が設けられます。「銚子ポートタワー」は6:00~7:00の間、展望室入場者数は150名限定、「地球が丸く見える丘公園」は午前5時30分開館、入館者数を午前7時までの間、先着300名限定となっています。入場料はいずれも420円。駐輪が可能なバイクラックがありますが、施錠をお忘れなく。
いずれも新型コロナウイルス感染拡大防止の施策です。情勢によっては変更になる場合もありますので、最新情報を公式のWEBサイトなどでご確認ください。
銚子市役所のHPでは元旦の交通規制や駐車場マップを公開しています。 https://www.city.choshi.chiba.jp/kanko/hinode/

ホテルに宿泊して日の出を拝むのもよいでしょう。
近隣ホテルに宿泊するという手もありますが、繁忙期プライスであることと、競争率も高いのでお早めのご予約を。東側(海側)の部屋は特に人気が高いそうです!
銚子周遊のお手軽サイクリングルート
銚子半島をトレースし、広域農道を抜けていく30km弱のコースです。平坦ではなくそれなりに起伏もあります。交通量はそれほど多くありませんが、繁華街は注意しましょう。コースの南東部は太平洋に、北部は利根川に面しています。よってコースの半分は水辺に面しています。
コースはどちら回りでも楽しめます。半島の突端をスタートするなら追い風になる方角へ走りだすとよいでしょう。今回は強い北風だったので時計回りに進みます。
コース上には見所が多く、寄り道をしていると平均スピードは伸びませんが、それでも3時間もあれば周回できてしまいます。
犬吠埼、銚子電鉄の犬吠駅、ジオパーク犬岩や、屏風浦…と前半だけでも多くの見どころスポットが。時間があるならぜひ立ち寄りましょう。
沿岸部の観光ポイントと売店のお土産は同じものであることが多いので、一箇所でまとめて購入するとよいでしょう。

銚子電鉄の犬吠駅。メルヘンチックな佇まいですね。構内にはお土産を購入できるお店があります。

銚子電鉄の主要駅で販売されている定番のぬれ煎餅。そして「まずい棒」はうまいです。これらの販売商品は銚子電鉄の貴重な原資となりますので、みなさんぜひ応援してください。また銚子っ子の給食でもお馴染みの「ピーナッツ味噌」や、醤油由来の発酵調味料「ひ志お」はよそには無いモノですので、お土産におすすめです。

銚子電鉄終点の外川駅。情緒があふれています。構内も独特の雰囲気です

太平洋岸サイクリングルートのサインがありました。

史跡名勝天然記念物に指定されている屏風浦は絶景です。遊歩道がありますのでぜひジオパークの景観を楽しんでください。

犬の形をした奇岩の犬岩。 源義経が頼朝から逃れるときに愛犬をここに置き去りにして、船で奥州に向けて北上したといいます。犬は7日7晩泣き続け8日目に岩になってしまったという言い伝えが。

銚子ドーバーラインはかつて有料道路でしたが無料化されました。6kmほどのリアス式海岸らしいアップダウンの気持ちの良い道で、トライアスロン大会のコースにもなっています。

銚子ドーバーラインを抜けて農道へ。風車と冬はキャベツ畑が出迎えてくれます。意外と近い風車の大きさに圧倒されます。

牧歌的な農道を北上し、国道365号をまたぐとすぐに利根川に到着します。河川沿いの道は造船所や船着場があり、港町の情緒を楽しめます。

銚子駅のロータリー前には、太平洋岸自転車道の起点であることを示すチーバくんのモニュメントがあります。ここから和歌山市までの1400kmのサイクリングロードが続いています。

河口に近づくにつれ、磯の香りがしてきます。銚子で最も大きい市場のあたりはたくさん漁船が停泊しています。第一市場のあたりは鮮魚店や海産物の食堂もあります。

コース沿いにはポートタワーが。地域の特産品を購入できるウォッセ21(元旦営業 午前7:00〜17:00)という総合施設があります。ここでも海の幸を堪能できます。

君ヶ浜のランドマークになっています。霧が濃い日には海を照らして船乗りに危険を知らせます。風が穏やかで天気が良い日は灯台に上ることもできます。大人300円、小学生以下無料(保護者同伴)
営業時間:無休/8:30~16:00(10~2月。時季によって異なります。)

犬吠灯台のエリアにはフードコートの特産品、休憩エリアなどがあ複合施設「INUBOW TERASU TERRACE(犬吠テラステラス)」があります。小休止にちょうど良いですね。1月1日営業は6:00~20:00予定。初日の出の時間の展望テラスの利用は事前予約制です。
銚子であれば、どこのお店でも海産物をおいしくいただけますので、あえて地元のソウルフードを3つご紹介しましょう。年始の営業をしていないお店もありますが、銚子へ訪問した時にはぜひお訪ねを。

1.飯沼観音にある「さのや 今川焼き」
100年以上続く老舗です。黒(あずきあん)、白(白インゲンのあんこ)の2種類でたっぷりの餡がつまった香ばしい薄皮の今川焼きが食べられます。つねにお客さんで溢れていて、焼きたて熱々を紙に包んでくれます。常連ぽくするなら「白1つ、黒1つ」という頼み方でどうぞ。しっかりとしたボリュームがあって小腹が空いている時にちょうど良いですね。ひとつ税込150円。
住所:千葉県銚子市飯沼町6-7(1月1日はお休み)

2.大塚支店
地元で知らない人はもぐり?と言われてもしょうがないラーメン屋さん。ワンタン麺とシューマイが鉄板メニューですが、胃袋の大きさによほど自信がないなら、両方を頼むと食べきれないくらいボリューム満点です。
ワンタン麺はしっかりと具の詰まったワンタンが4つ、麺は煮麺のような独特な細麺であっさりしたスープによくからみます。薄味で最後まで飽きがこず常連さんもかなり多い印象。
シューマイはビッグサイズが4つ。肉餡の旨味が口いっぱいに広がります。
ランチセットがありますが、ワンタン麺とシューマイセットがなかったことには納得です。人気店ですので、食事どきの時間をずらした方が賢明です。
ワンタン麺:870円 しゅうまい(4つ):500円(税込)
住所:千葉県銚子市双葉町4−18(1月1日~3日はお休み)

3.そして最後は、一心さん。
一押しはカツカレーです。「上カツ」もありますが、ここは並で。
カレーはフルーティな甘さとスパイスが効いていてクセになる味。ここにあえて薄いクリスピーな並カツと合わせることで、ここでしか味わえない調和を楽しめます。
価格は500円という元号昭和からほとんど値上げせず、しかも味はそのまま。銚子育ちなら誰でも食べたことがあると断言できます。
カツカレー:500円(税込)
住所:千葉県銚子市新生町2丁目3−6(1月1日~3日はお休み)
目で楽しみ舌も満足。天気が良くて初日の出が見れたなら、新年早々幸先が良さそうですね。