地元サイクリストの声を反映したハマイチ「改」に挑戦
浜名湖1周、略してハマイチ。湖を自転車で一周する、通称〇〇イチのひとつです。浜名湖は4つの湖から構成され、周囲長は日本で三番目に長く複雑な形状をしてます。
ハマイチとして語られている一般的コースは70kmほどのルートですが、今回は地元サイクリストの山本雄一郎さん、平野啓介さんのお二人に、観光&ロードバイク向きにアレンジしたコースでガイドをしていただきました。
山本雄一郎さん。
静岡県浜松市にあるアウトドア用品・自転車店、グリーンコグのオーナー。今回はハマイチのコースガイドをお願いしました。
https://www.green-cog.com/
平野啓介さん
地元・丸八不動産代表でトライアスリート。浜松の魅力の発信にも力を入れていて、今回の取材にもガイドとして協力していただきました。
https://08fudosan.co.jp/
http://www.hamanako-ct.jp/img/map/map.pdf
ポピュラーな68.9kmのコースは4つの湖の湖岸を満遍なく走るコースです。
マップ: ハマイチWEBより引用 http://www.hamanako-ct.jp/(公財)浜松・浜名湖ツーリズムビューロー提供
男子3人でスタート!
山本さん、平野さんによると、庄内湖や猪鼻湖を省略した方が走りやすいとのことで、54kmのルートに変更。浜名湖自転車周遊道路と一般道を繋いだ走りやすいコースです。サイクリングコースは風などの影響で大量の砂があるなどロードバイクでは走りにくいところをカットしているとのこと。観光のための施設がかなり充実しており、色々な見どころスポットにしっかり立ち寄るなら50〜60kmの距離で十分愉しめそうです。
スタート地点の駐車場にクルマをデポします。湖岸沿いには無料の駐車場が点在しているので、好きな地点からスタートすることができそうです。
スタートして10km、坂を上ると丘の上に立つかんざんじ荘が見えます。カフェも併設されていて、高台から浜名湖を一望しながら休憩できます。
かんざんじ荘は国民宿舎をリノベーションした多目的施設。サイクリストに友好的です。
http://karen-hamanako.jp/
かんざんじ温泉横にある、ご当地ソング「誘われて浜松」歌碑で“いつもの”証拠写真、と平野氏。ライドをした証明として、ここの写真をSNSに投稿してモチベーションを高めているそうです!
三日日(みっかび)みかんの販売所に寄り道。11月中旬〜4月初旬くらいまではみかんを買えるそうです。
アニメ「ゆるキャン」で描かれた喫茶室かとれあ。いわゆる聖地巡礼で訪問客も多いです。
浜名湖は汽水湖ということで塩分が濃い地域と淡水の地域がありさまざまで表情を見せてくれて飽きません。湖畔の風景を楽しむなら自転車道を走りましょう。コマを早く進めたいときは平行している一般道で。旅路の状況でアレンジできるのもいいですね。
お食事どころなど立ち寄りスポットはドラマやアニメの聖地と言われるところが点在していると山本さん。それを目当てにしても愉しそうです。
北側の見所は礫島(つぶてじま)。ダイダラボッチ伝説のひとつで、浜名湖にぽっかりと浮かんでいます。湖岸には自然隆起したと思われる断層があるなど名所といえます。
湖岸のコースはバリエーションに富んでいて飽きさせません。意外と湖面が近いです。
遊覧船の乗り場もあって、対岸へ渡ることができます(取材日は残念ながらコロナウイルスの影響で休業中)。
さらに付け加えると、湖西市側は湖畔を走れないため、ロードバイクのサイクリングとしては楽しくないかも、と平野氏。
「猪鼻湖にある浜名湖遊覧船みっかび瀬戸港から、遊覧船に乗った方が観光するなら楽しいですよ」とアドバイスを頂いた。遊覧船が運行をしていたらぜひ乗りましょう。乗船料金は1,000円から(2021年3月現在の料金)。
湖の西側は一般道を通るルート。交通量も比較的多いですし、注意して走りましょう。
浜名湖には漁業や養殖業などの産業もありますが、遊園地などのレジャー施設もあります。鷲津駅を通過しさらに東へ進むとボートレース場も。
ボートレース浜名湖を左手に、右側には東海道新幹線が。この辺りは整備されていてとても走りやすいです。ダイナミックなこの湖岸を抜けると遠州灘と浜名湖が唯一つながる湖口(今切口)へ。
横風注意の標識が。確かに西風が強い日は注意が必要ですね。
そのまま回ればスタート地点ですが、弁天島海浜公園へ寄り道し、大鳥居のある弁天島を見に行きます。湖は1498年に、地震津波でこの場所の砂州が破壊されて海と繋がったそう。
夏は海水浴もできるなど、ここも見どころ十分ですよ!
今回のショートカットコースは浜名湖のレジャー満喫コースですが、健脚向けに100km以上のコースも引けるそう。今回全てを紹介できないほど様々な施設があり、バリエーションも豊かなので、トレーニングをするサイクリストも多いそうです。ぜひ一度訪問してみてはいかがでしょうか。