ここ数年、キャンプが流行しています。キャンプを愉しむ理由は様々だと思いますが、大切な人と大切な時間を過ごしたり、日常の忙しい生活から距離を置き心と身体を整えるところに魅力があるのではないかと思います。今回は、キャンプにクルマと自転車をプラスした「3 in 1 キャンプ」の愉しみ方を紹介していきます(全3回)。
クルマ+キャンプ+自転車。3つの趣味を一度に愉しむ“3 in 1キャンプ” その2 ポタリング編

最初はドライブを愉しむ

今回はその実践編です。クルマに自転車とキャンプ道具を積んで都内から千葉県にあるキャンプ場を目指します。移動のドライブも愉しめるのが、このキャンプのいいところ。ワクワクしながら好きな音楽を流しステアリングを握って走るのは格別です。ロケ当日の空は真っ青で美しく、冬から春の光に変わってきたことが実感できました。東京湾アクアラインをあっという間に駆け抜けて千葉県へ。渋滞も無く、予定していた時間より早く着いたのでキャンプ場へ行きテントを先に張ってから、自転車でランチに行く計画にしました。
キャンプ場の事前予約をしておく
キャンプ場は最近のブームで予約に空きがないことが増えていて、特に週末の場合は事前にキャンプ場をチェックして必ず予約することをお勧めします。キャンプ場に到着したら、まずホテルのチェックインと同様に受付で登録カードに住所、氏名、連絡先等を記入し、代金を支払います。当日は他のお客様が少なく設営場所は自由に選べたので、南風をさえぎる位置にクルマを置いてテントを設置します。

今回使用した、山岳用テントを固定するペグ(❶)、柱の役割をするポール(❷)、テント本体と屋根の役割をするフライシート(❸)のテント3点セット。総重量は約1kgとかなり軽量です。

テントの4隅にペグ(アンカー)打ちします。テント本体を先に固定しておけば、強風でも飛ばされることはありません。

テントにポールを入れて形をつくります。

このテントはダブルウォールテントという種類です。本体とフライシート(写真緑色のシート)が別体になっていることで、結露を防いでくれます。夏の暑い日はフライシートを取り、蚊帳のようにして寝ることもできます。
折りたたみ自転車は積載も組み立てもラク

家(テント)を整えたら、次は自転車で出かける準備をします。折りたたみ自転車はクルマへの積込みが楽なのはもちろん、クルマを使用せず公共交通機関で目的地まで移動する輪行(りんこう)の場合でも非常に使いやすいのが特徴です。
今回使用した「BIrdy GT」はたたむと非常にコンパクトになり、乗れる状態にするまでの組み立ても慣れれば5分程度で簡単でした。

車から降ろしたら

ハンドルを起こし

前輪を出しサドルを上げて

後輪を出すと完成です。
自転車が乗れる状態になったのでクルマとテントをキャンプ場に置いて、ランチを食べに出かけます。
自転車での行動は、クルマでは通れない場所を早く移動できるのはもちろん、自然の風や温度を感じたり、クルマでは気づくことが出来ない新たな景色を発見できることが最大のメリットではないでしょうか。このように自転車で、ゆっくりのんびり走ることを「ポタリング」といいます。自転車で散歩することから「散走」という言い方をする場合もあります。
自転車で走って、たまたま見つけた地元の食堂へ

自転車で走る海沿いの道は、また違う景色が広がります。この時は、クルマでは気づかなかった三浦半島が海の向こうに見えていました。

自転車は、眺めたい景色に出会ったときに駐車場所に困ることが少ないところも良いところ。
ただし、車道を走っているときは後続車両に気を付け急に止まったりはしないでください。

ランチの場所は特に決めずに走っていましたが、国道から海側に延びる道の先に、「漁港食堂だいぼ」というお店を発見。クルマで通った時は、見逃していたので自転車ならではの発見です。

今回の昼食は「だいぼ名物 定置網丼」(1580円)でした。新鮮な魚がすごく美味しい上にボリュームいっぱいで満足度が非常に高いです。
シングルバーナー料理のための買い出しへ

その後、道路の両サイドに黄色い菜の花が咲く中を夕食の食材を買いに走ります。キャンプの料理はこだわるのも正解ですが、面倒ならカップ麺や買ってきたお弁当、レストランで済ませるのもありです。料理も含め、やれることを少しずつ増やしていくのがキャンプを長く愉しむコツだと思います。
次回はランチ後のコーヒータイムとシングルバーナー料理、焚火を紹介していきます。お楽しみに!

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ナビゲーター/山下晃和さん
スポーツ、ファッションのモデルのほか、国内外を旅する自転車冒険家の肩書ももつ。自転車とキャンプのイベント「BIKE&CAMP」を主催するなど、キャンプなどアウトドアにも造詣が深い。