タイヤに空気を入れたのに、しばらくすると抜けていることはありませんか? その原因として、パンクも考えられますが「虫ゴムの破損」も疑ってもいいかもしれません。虫ゴムというのは、空気を入れるバルブの中に入っている、筒型のゴム管のことをいいます。空気がバルブから逆流して漏れないように弁となるパーツです。チューブに穴が開くというのはイメージできますが、虫ゴムはなかなか気づかないかもしれません。
【子どものために学ぶ自転車メンテ】Vol.4 虫ゴムの交換

経年劣化で虫ゴムは破損する

虫ゴムは表に出ていないので分かりづらいですが、経年劣化などによってゴムが弱って破損(上写真参照)してきます。ゴムの表面に小さなヒビが入るなど、目で見て分からない場合もありますが、穴が空いたり、欠けたりすることもあるのでチェックしやすい個所でもあります。
この虫ゴムが破損してしまうと、本来の弁としての機能を発揮できないので空気が抜けてしまいます。ゆっくりと空気が抜けていくので、なかなか気づかないことが多いのも特徴です。また、パンクだと思って、チューブの修理を依頼する人も多いようですが、簡単にチェックできるので修理する前にチェックすることをおすすめします。
簡単に交換できる虫ゴム

虫ゴムの交換は簡単にできるので、自分で交換した方が早く問題を解決できます。破損しやすい虫ゴムは、ホームセンターなどでも簡単に手に入るので、常備しておくことをおすすめします。
タイヤの空気を入れるバルブにはいろいろと種類がありますが、英式バルブに採用されているのが虫ゴムです。ほとんどの子供用自転車が英式バルブを採用しているので、子ども用=英式と思ってもOKです。
虫ゴムの交換方法

虫ゴムは空気が入るバルブの内部にあります。まずはバルブの先端のキャップを取り外し、バルブ上部にあるナットを回して外します。

ナットを外すとタイヤ側のバルブ真ん中に金属のピンのようなものが露出しているで、それを引き抜きます。引き抜くと一度に空気が抜けるので気を付けましょう。

抜き出したピンの下部に装着されているゴムの部分が虫ゴムです。ヒビや破れがないかを確認して、場合によっては交換します。ピンからゴムを外して、新しいゴムを奥までしっかりとかぶせればOK(写真参照)。外した手順と逆に、ピンをバルブに戻して、ナットとキャップを取り付けて完成です。
「パンク=虫ゴム」の可能性大
誰でも簡単に交換できる虫ゴムですが、普段目にする機会がないので、気づかない人が多いようです。パンクだと思って慌てる前に、まずは虫ゴムをチェックしましょう。パーツが常備されていれば、時間を無駄にすることもありません。
簡単なメンテナンスで対応できるのも自転車の魅力です。また、今回のような目に見えないパーツがあることを知るのは、自転車の構造を確認するために大切です。いろいろな事を知ることで、さらに自転車に興味を持つことになるでしょう。
虫ゴムの特徴と交換方法
1.タイヤの空気が抜けているときは虫ゴムの劣化も疑いましょう。
2.虫ゴムのチェックと交換は簡単。