自転車の基本的な動きは、走る、止まる、曲がる、の3つです。そのうち1つでも欠けてしまうと、自転車に乗ることが難しくなってしまいます。それを防ぐために必要なのが日々のメンテナンス。
難しそうに感じますが、ポイントとなる場所をチェックして調整をするだけです。今回は止まるために必要な「ブレーキ」に注目したいと思います。
【子どものために学ぶ自転車メンテ】Vol.3 ブレーキの調整

ブレーキは“消耗部品”と考える

ブレーキは車輪のリム部分をブレーキシュー(上写真)が挟んでスピードをコントロールします。ただし、このブレーキシューは使うごとに少しずつ削れて減っていくもの。しかもシューが減るとブレーキレバーの引きシロが変化するので、操作しやすい位置に調整しなければいけません。
このようにブレーキの状態はいつも変わっていくので、必ず乗車前にはチェックしてから乗ることを習慣づけましょう。
ブレーキの調整方法

ブレーキの状態を判断するのに分かりやすいのが、ブレーキレバーを引いた時、ブレーキが効くまでの引きシロが広くなっている状態です。そんなときは調整が必要です。

① フロントブレーキのすぐ近くのワイヤーが接続されている部分にネジ式で調整できるパーツがついているので、これを締める方向(時計まわり)に回します。

② リアも締める方向(時計まわり)に回すとブレーキシューがリムに近づき、引きシロが調整できます。ポイントは1/4ずつ回して少しずつ調整することです。

①と②のネジをを回しながら、ブレーキレバーを握って全体の1/3を握ったぐらいでブレーキが効き始めるように調整してください。ネジ式パーツで調整できない場合は、ワイヤーが伸びていたり、ブレーキシューが減っているなど、他に原因があるので自転車ショップでの調整が必要です。
ブレーキシューの調整

ネジ式の調整金具で調整できるのはワイヤーの引きシロでしたが、状態によってはブレーキシューの調整も必要になります。画像のようにブレーキシューがリムにしっかりと当たっていればOKですが、ズレている場合は、自転車ショップで調整してもらいましょう。
ショップで定期的なメンテナンスを

ブレーキは自転車の大切なパーツ。しかも、その調整は繊細です。安全に乗れるように月に1度くらいは子どもの自転車をチェックして、特にブレーキ部分を確認してみてください。
調子が悪くなってからではなく、自転車は定期的にメンテナンスをするのがおすすめです。もちろん、日常の簡単なメンテナンスをすることで、不具合に気づくこともあります。日常的なセルフメンテナンスと定期的なプロのメンテナンス、その両方を組み合わせて、安全で快適な自転車ライフを楽しみましょう。
ブレーキの調整ポイント
1.日常的にブレーキの状態確認を習慣づけましょう。
2.引きシロはネジを回すことで調整しましょう。
3.ブレーキシューの位置と状態を確認しましょう。
4.手に負えないと感じたら、ショップでメンテナンスお願いしましょう。