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SUBARUの歴史

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1963年8月15日 スバル360カスタム発売

この時期の世相
鉄腕アトムの放送開始
「TPO」が流行語に
ライトバンの特別高級車 日本初のテレビアニメ「鉄腕アトム」の放送が開始され、今でも使われる「TPO」という言葉が流行語になった1963年、スバル360カスタムが発売されました。1960年代の日本は所得水準が上がり、道路整備も進み、自動車が大衆に普及。生活必需品となったことで自動車メーカー間の競争が激化しました。すでにスバル360のヒットにより軽自動車のトップメーカーになっていたスバルは、その改良型であるカスタムで「ライトバンの特別高級車」という新しいスタイルを提案しました。
進化することで国民の生活を豊かに この頃の日本は自動車の輸入自由化に踏み切り、各自動車メーカーも国際競争力を問われる時代に入りました。そんな流れの中、スバルは「ビジネスにもレジャーにも使える」スバル360カスタムを発売します。従来の360のルーフ(屋根)を後ろに長く伸ばすことで4人乗車時でもプラス150kgの荷物を載せられるように改良、キャンプや海などのアウトドアに適応させました。当時の豊かになった日本人にとって休日のアクティブな過ごし方は重要だったからです。
ロングセラーの理由 平日のビジネスタイムでもスバル360カスタムは活躍します。後部座席を畳むとさらに250kgの荷物が載せられるので、社用車としても有効活用でき、そのオシャレな外観で街中を疾走しました。スバル360の原点である「ユーザーにとって最もよい車とは何か」を追求したことで、配達などの仕事だけでなくオフタイムでもドライブしたくなるカスタムは、その後7年間生産される人気車となりました。
華やかな時代に寄り添う スバル360カスタムのシートはソフトな感触で、ゆったりとでき、しかも背もたれを高くすることで長距離ドライブでも疲れない合理的な設計も併せ持っていました。常に最新型の軽自動車であることを求めていたスバル360シリーズの中で、カスタムは本格的な貨客兼用車として愛されました。そして発売後の翌1964年、さらに追い風が吹きます。
スバル360の快挙 鈴鹿サーキットで行われた「日本グランプリレース」の軽自動車クラスで、スバル360が1位と2位を独占。その結果、優れた走行性能と耐久性を世間に広くアピールすることとなり、スバルの軽自動車の知名度がさらにアップしました。スバル360に改良を加え、国民の生活をサポートしたカスタム。従来のライトバンのイメージを特別高級車へと変えた、その美しいボディと性能で1960年代の日本を彩ったのです。